革の種類

 革靴に使用される素材の代表的な種類の2つ。「カーフ」「コードバン」を解説します。この他にも、ピッグスキン、ディアスキン、シープスキン、ゴートスキン、ペッカリー、エキゾチックレザー、エレファントレザー・・・、数え上げればキリがありません。さらに加工法で分類すれば、スムースレザー、ガラスレザー、エナメル、スウェード、ヌバック、シュリンクレザー・・・これも各種あります。

カーフレザー

カーフレザー

 「カーフレザー」とは、生後6ヶ月までの子牛の皮から作られる素材です。きめ細やかで薄くて軽いことから、足に馴染みやすく高級な革靴のアッパーとして使われます。表面をコーティングしないためキズが入りやすく、また雨にも弱いのが弱点です。革の名称は、牛の成長段階で区別され、生後6ヶ月を超えた牛の皮からつくられるものは「キップレザー」と呼ばれます。2歳以上の去勢された食用牛のオスの革から作られる素材は「ステアハイド」と呼ばれ、柔らかさやキメの細かさは劣りますが、厚みと強度に優れます。一般的な革靴に使用されており、「カーフレザー」ほどの高級品ではありませんが、しっかりと手入れをすれば長く使用できます。

コードバン 

コードバン

 「コードバン」とは馬の臀部の分厚い皮の内側から2ミリ程度の厚みのコードバン繊維を丁寧に削り出して作られる素材です。一頭の馬からわずかしか取れないため、貴重な革として靴好きからは憧れられる存在です。強度を求められる靴や財布、かつてはランドセルにも使用されていました。農耕馬が活躍していた時代は、多くのコードバンが流通していましたが、現在では希少価値の高い素材となっています。

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